転職の年齢制限

 中年に差し掛かると、転職に有利な要素が消滅してしまいます。ですから若い時分に挑戦した方が無難であることは間違いありません。しかし職務経験が申し分のない人は、例外的に採用されることもあります。彼らの多くは転職後に自分が出来ることを、具体的に提示して採用を勝ち取った人たちです。また、人脈の広さをアピールした人たちでもあります。中途採用の場合は特に、応募者の持つ人脈に注目が集まります。関わった業界が幅広ければ、採用に前向きになることは必至です。その他マネジメント経験等も、中年ならではのアピールポイントでしょう。
 同業への転職が異業種へのそれに比べて楽であることは確かですが、それでも前職で培ったスキルがそのまま転用できることを説明しなければなりません。説明と言っても、そのための準備に時間を掛けるようなものではなく、前職で活躍した時の感性を大切にして、転職先でビジョンを描いて見せるのです。新参の説明するビジョンは往々にして切り口が変わっているので、それだけでも注目を集めることが出来ます。
 中年が真剣に転職を決意した時、心配するのは自分の能力だけではありません。家族を説得する必要に迫られます。転職が珍しくなくなった現代においても、やはり反対する家族は少なくありません。転職には経済的なリスクが伴うからです。一般に転職直後は収入が減少します。将来の増収を当てにする他ありませんが、保証はどこにもありません。安定志向の強い家族はそれを嫌うのです。こうした家族を説得するためには、丁寧に、真剣に説明しなければなりません。勤め先のことをよく知らない家族に対しては、現職に留まり続けることのデメリットを伝えます。そして、それが転職によって消失することを論理的に話します。もちろん時間を掛けて説明しても、納得してくれないこともあるでしょう。その場合は押し切るのか、諦めるのかを決心します。押し切った場合は家族の絆が壊れないように、出来る限りのケアを施します。転職で余暇が増えるのであれば、その余暇を利用して旅行に出かけるのもよいでしょう。

医師の転職に関しても、中年であってもスキルを見てもらえることはあるかもしれません。

はじめから諦めず、まずはチャレンジしてみましょう。

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