診療システムの改革

うつ病治療のクリニックはどこも込み合っています。一人の患者にかけられる時間が五分しかないというところもあるぐらいです。五分の診療時間では一言二言患者と言葉を交わし、薬の効果はどうか、副作用は出ていないかなどの確認で終わってしまいます。 

 これは医師の資質の問題ではなくシステムの問題が大きいのではないでしょうか。また精神科医の数に対してうつ患者の数が増えてきているというのも大きな問題です。外国の同じような事情を見てみるとやはり精神科医はそれほど多くないみたいです。外国では臨床心理士と精神科医がタッグを組んで治療を行っているみたいです。精神科医はマネージメントを行い、実際に患者に対して対応を行うのは心理士です。そしてそこから情報を得てまた治療方針を立てていくみたいです。日本ではそのようなシステムがないので、精神科医一人に負担が集中してしまい、一人につき五分しか取れないみたいな現状になってしまうのだと思います。少なくともうつ病の患者に対して症状や重症度によってきちんとスクリーニングをする必要が求められています。現状では症状が軽い方も重い方も人間関係の問題をかけている方も、家族の問題を抱えている方も時間がないことから同じ扱いになってしまっています。本来はそれぞれの環境、バックグラウンドに合わせた治療方法があるはずです。それぞれの患者に適切な治療、必要な薬剤を結び付けていくことが大切なんではないでしょうか。

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